知っているようで実は知らない世界の宗教

池上彰氏の新刊。宗教の話がわかりやすく解説してあった。
国際文化に非常に興味を持つわたしにとっては、とても面白い本だった。

まず読んだのはイスラム教の話から。イスラム教徒の成り立ちから、コーランに書かれてあることや、イスラム教徒になるにはどうするか、やスンニ派シーア派の成り立ちとその違いについて説明してあった。モスクでお祈りするときやマクドナルドまで男女は徹底して別にされていることは知っていたが、スンニ派は手を前にしてお祈りをし、シーア派は手をまっすぐにお祈りをすることは知らなかった。
また、池上氏はラマダン(断食時期)のアラブ首長国連邦の32歳男性の一般家庭を訪ねている。
まず、7LDKの家は国からプレゼントされたらしく、その維持費なども国持ちらしい。それからラマダンとはいえ、小さい子供はやらない。日没後、その家庭で池上氏は食べきれないほどの豪勢な食事のおもてなしを受けた。コーランに「旅人には施しなさい」という教えがあり、大事にしているとのこと。また、別で日没前に、日没後に宴会が開かれるというテントに行くと、皆日没を今か今かと待ち構え、ドーンという日没を知らせる号砲と共に人々がテントに入り、宴会が始まった。池上氏もそこでイスラム式のおもてなしをここでも受けたそうだ。


もちろん、この本には仏教や神道キリスト教のことも書いてある。キリスト教カトリックプロテスタントとあるが、カトリックは神父さんといって人々と神を繋ぐ人々よりは少し上の存在がいるようだ。プロテスタントは牧師さんで人々と地位は同じだ。カトリックの神父の上には司教とか大司教とかいらっしゃり、そのトップがローマ法王ということだ。ローマ法王は、キューバとアメリカの仲を取り持ったということだ。

神道の箇所で天皇家の近年の家系図や天皇の公務の内容などが書かれていた。新しく知ることばかりでそうなんだ、と思いっぱなしだった。