宇宙は何でできているのか

宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)

化学・数学・物理学に長けている人が読んだらもっと面白いのでは、と思った本。

とはいえ、文系のわたしも大筋は理解できて宇宙への興味がより深まった本。

宇宙は、太陽系→銀河系→銀河団・・・と広がっているのは知っていたが今でも膨張が続いているとは。しかも加速しながら。

望遠鏡で137億年の世界まで分かってもその先が分からないから、今度は宇宙ができた頃ビックバンの頃に立ち返り、そこから理解していく研究が今でも行われている。すなわち、宇宙ができた頃の様子を一部加速器で再現して、素粒子の研究が行われている。マクロの世界からミクロの世界へ。今度は顕微鏡で研究が行われている。

左右は、どちらでもいいわけではない!?
鏡の世界は現実の世界と左右が逆なだけで同等と考えられてきたが、ほんの僅か異なる。これは重要なこと。少しでもズレていると全く違う世界になる。

物質は反物質に出合うとぶつかって相殺され消滅する。ビックバンのとき、物質と反物質は同じだけできたはず。質量が同じなら、この二つは相殺されて全て無くなるはずだが、どういうわけか、物質の方が10億分の2多い。その僅かに残った物質のお陰で、物質から成るわたしたちは生きていられる。

実験で反水素を作ることに成功している。

理論的に超ひも理論は存在できる。5次元以上の世界がある。

暗黒物質、暗黒場、まだまだ宇宙はわからないことだらけ。

45億年後に銀河系はアンドロメダ銀河と衝突するが、太陽が水素を燃やし尽くすのも45億年後。地球はのみ込まれる。どちらが先か微妙なところ。

↑上記、面白いと思った箇所だ。解明されたらどうなるんだろう。わたしたちの体が超新星の爆発の後の星屑で出来ている(炭素は超新星爆発でないと生まれない)なども面白かった。
重力、電磁力、強い力、弱い力
この4つの力をどうにか論理的に統合させたいという願いがあることもわかった。