昆ブック
昆布の本なんて初めて見たよ。
礼文島のお土産屋さんで思わず手に取り、買ってしまった本。
ツアー客達が、美味しそうなホッケやウニや昆布を大量に買うのを尻目に、わたしはこの本に目をつけた。
稚内、利尻島、礼文島一帯で採れた昆布は全て
「利尻昆布(りしりこんぶ)」
という。
かつて、この一帯で話し合った結果、
「りしりこんぶ」
という名前が一番しっくりくる
ということで、この名前にしたそうだ。
リシリコンブの一生は二年。
一年目は水昆布といわれ、薄くダシがでないそう。
秋には枯れて、根から二年目の葉がのびる。二年目の6月~7月に最も長く幅広くなる。
リシリコンブには天然と養殖があるが養殖の方が長くて幅広い。
天然昆布漁は決められた時間しか出来ない。
昆布漁の信号旗が上がる。
リシリコンブ養殖の2年間の図、というのが面白かった。縄に巻き付けて種付けしたりクサトリしたり玉つけしたり見回りしたり。手間がかかっている。
一年目のロープと二年目のロープがあるようだ。
そして昆布での良いダシの取り方や、とろろ昆布の食べ方の色々が紹介されていた。とろろ昆布の手で削った版の、おぼろ昆布は買って食べてみたが、とても美味しかった。
最後に関西出身の漁の嫁さん、島の子ユルキュラのあつもん、昆布博士の会話が記載されていた。その会話によると、
昆布のヌルヌルはフコイダンといい、がん予防に効果あり。
育毛、発毛効果あり。睡眠にも良い。
血糖値やコレステロール値も下げる。
食べ過ぎると消化不良を起こす場合があるので適度に食べる。
礼文島バスガイドさんによると、海岸で足について昆布に巻き付かれて持ってきてしまっても、許可なく昆布漁することは固く禁じられているので絶対ダメだということだった。
許可を持つ漁師さん、その家族でも決められた短い時間しか漁をしてはいけないとのことだった。