きのいいサンタ
- 作者: さとうわきこ
- 出版社/メーカー: 金の星社
- 発売日: 1983/11
- メディア: 単行本
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この本は、小学生の頃、図書館で見つけて借りた本。一気に読んで、そして泣いた。
小学生なりに、どんな人も物も動物も見捨てないサンタの懐の深さに感動したのだと思う。
捨てられた物、動物などを拾ってはうちにおいで、と温かく迎え入れてくれる。
サンタさんみたいな人に会いたいな。見捨てないっていいな。小学生のわたしは、この絵本を何度も読んでボロボロ泣いた。寒空の元、プレゼント配りにいく傍ら、サンタさんは恵まれない存在に思いやりをもって接していた。
そして、社会人になってから。
確か、この絵本で感動したよなぁと思って書店で購入。久しぶりに読んでみた。小学生の頃と違い心が渇いてしまったのか。
この本を読んだ感想は、こんな物や人や動物、どこに置くんだろう。どこに住まわすんだろう。仮にサンタさんの家に行っても皆、窮屈だろうな。
サンタさんは毎年色々なモノを拾ってくる。捨てずに。
断捨離にもハマっていたわたしは、このモノたちの全部の手入れをサンタさんは出来るのだろうか?
モノや動物は放置されたり、忘れ去られたりしないのだろうか?食費や光熱費、寝床などはどうしてるんだろうか?
無駄じゃないのか?
とそういう感想を抱くようになった。
泣くどころか、不審な感じにも思えた。
もし、この拾った動物や人々の中に、盗人とかいたらどうするつもりなんだろう。この人たちは働かずにサンタさんの家でただ住んでるだけなのかな。
余計なことばかり考えるようになったので、せっかく買った本ではあるが手放してしまった。